障害者自立支援協議会 令和5年度中丹圏域障害者就労支援セミナーの報告
令和6年1月31日(水)に中丹圏域障害者就労支援セミナー「障害のある方の『働きたい』を実現するために」を開催いたしました。
昨年度は新型コロナウイルスの関係もあり一部リモートでしたが、今年度は現地開催とし、多くの方に参加いただきました。
講師に 医療法人社団 ながうちこころのクリニック 院長 長内清行様 をお招きし、
『医療からみる障害のある方の就労支援について』と題してご講演いただきました。
医学という視点でみた【就労】への考え方。精神障害・発達障害を持っておられる方を取り巻く雇用状況の変化。就労への見立てをするうえで、材料となるもの。障害の告知と受容についてのタイミングや考え方といった事を教えていただきました。
長内様の落ち着いた声での講演は、とても分りやすく心に残るお話で、参加されている方の様子を見ていると、うなずかれる姿が多く見られました。
「日本人はアメリカの人と比べて、仕事関連のストレス値がとても高い。それだけ、日本人にとっての仕事は、ライフイベントの中で大事な位置づけになっている。」というお話を伺い、私自身にとっての仕事というものはどの位置づけにいるのか。その価値観を支援の中で押し付けていなかったのだろうか等、改めて考えるきっかけになりました。
講演の後は、長内様に架空の症例を作っていただき、
『このような症状の方が相談に来られた際、それぞれの立場で、どのような支援の展開ができるのか。』
というテーマでグループディスカッションを行いました。
福祉・労働行政、福祉事業所や相談支援、就労支援機関というそれぞれの立場の参加者がほどよいバランスで分けられていたため、様々な視点や考えでの意見を聞くことが出来ました。
他の方の意見を聞いて「そういう考え方なら、こういう動きが出来るかも。」というように、別の方向性を自分の立場から見つけられる方もおられました。自分の考え方は凝り固まっていたかもしれないと感じた場面が多々ありました。柔軟な考え方って難しいですね。
今回のセミナーに参加したことで、地域でご活躍されている長内様をはじめ、関係機関の方々と繋がりを持てた良い機会となりました。この経験が今後のより良い支援につながっていくことを願います。雨という悪天候の中、講演をしてくださった長内様。参加をしてくださった関係機関の皆さま、誠にありがとうございました。
今後も、このようなセミナーを通じて障害のある方への就労支援のスキルアップや、関係機関とのつながりを大切にしていきたいと考えます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。